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管楽器奏者の不調を考える

" アレクサンダー・テクニーク "

2018年10月5日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

このところずっと息の問題を考えてきました。

 

楽器を鳴らすためには息の圧が必要とかスピードが大事とかいろんな言い方がありますが、物理学的には圧は静圧、スピードは動圧と同義でした。

 

静圧と動圧は流路の形状や大きさなどの条件に応じて相互に変換可能なエネルギーであり、両方合わせたものを全圧と言いました。

 

また、流路の急な拡大・縮小、曲がりなどの構造変化があるとそこで摩擦抵抗が生じ、全圧のレベルは下がることも確認しました。

 

全圧が減るということは、息の圧、スピードどちらの表現を使うにしても唇から出るところで利用可能なエネルギーはその時の息の通り道の中で一番小さいことを意味します。

 

これを踏まえて、今仮に音を鳴らすのに必要な全圧レベルが3である楽器を吹くことを考えてみます。

 

肺で作る全圧10の人が気道の要所要所での摩擦抵抗により唇のところで2しか残らないとします。

 

このような場合、この楽器は絶対に鳴りません。

 

鳴らすためには次のように息を吐く力をもっと使って肺での全圧レベルを上げるか、摩擦抵抗を小さくして息の通りをスムーズにする必要があります。

 

3とか2とかいうのは理解のために仮置きした数字で、特に意味はありません。

 

 

さて、唇のところでの全圧レベルが不足している人がこれはアンブシュアの問題であると考えて、そこだけを修正して事態を打開しようとしたらどうなるでしょうか?

 

アンブシュアも音が鳴るための必要条件ではありますが、息の方の必要条件が満たされていなければそれだけでは問題解決しないことが分かると思います。

 

また、鼻抜けの方から多く聞かれることに鼻ないし喉の奥の方でこわばりや痛みを感じることがありますが、これは全圧のレベルが下がるのを防ごうとして、喉や鼻の奥を締めていることが可能性として考えられます。

 

高音を鳴らせないトラブルの人にも同様のことが起こっていると思うことがあります。

 

しっかりとした全圧を作る前提となるブレスができて十分に吐く力を使うこと、息がスムーズに通るような気道を作ること、出したい音にマッチしたアンブシュアを作ること、これらが適切に組み合わされて初めて望む音が出てきます。

 

全圧の問題を喉や唇を締めることで解決しようとしたり、気道の問題をもっとブレスを取ることで解決しようとしたり、アンブシュアの問題を吐く力をコントロールすることで解決しようとしてもあまり期待はできません。

 

トラブルをかかえた奏者の方を見ていて、だんだんと問題の整理がつくようになってきました。

 

器質的な問題、病的な原因がある場合は専門の病院で診てもらうのが第一選択です。

 

が、やり方の部分で混乱して不調になっている場合は、辛抱強く観察、分析してひもといていくと何かしら解決の糸口が見えてくることが多いです。

 

まだまだアレクサンダーの先生としては新米で提案力を上げる余地が大幅に残されていますが、ひきつづき鋭意精進してまいります。

この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師。

 

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