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多重迷走神経理論を音楽に生かすトミー

" アレクサンダー・テクニーク "

2019年3月9日

トミーは今回の来日で自分のレッスンが多重迷走神経理論に負っていると話していました。

 

僕はあまり詳しくありませんが、多重迷走神経理論は自律神経系の働きを理解するための学説の1つです。

 

危険な目にあった時の反応として闘うか逃げるか反応(闘争か逃走とも言われます)がよく言われますがこれは主に交感神経の働きによるものです。

 

心臓がどきどきしたり、息が上がったりといった反応です。

 

闘うにしても逃げるにしても強度の高い運動をしなければならないので、それに適した準備を体が自動的にしてくれます。

 

闘うか逃げるか反応は20世紀前半にキャノンという生理学者が言い始め、その後、固まる(凍りつくとも言います)反応が加えられました。

 

動物がおそわれて死んだふりをするような時がそれです。

 

こちらの反応にどうも迷走神経が関与しているらしいのです。

 

ちょっと注意が必要なのは、ここで言っている迷走神経は解剖学で言う迷走神経そのものではなく、三叉神経や副神経など、副交感性神経線維を含む他の神経も合わせたものとして言い直していること。

 

厳密には迷走神経複合体と呼ぶようです。

 

多重迷走神経理論では、迷走神経は背側と腹側という作用の異なる2種類があると考えていて、背側迷走神経が働き過ぎると固まる反応が起こるとしています(ちなみに背側、腹側というのは延髄の迷走神経が出てくる場所に由来しており、人体のお腹と背中という意味ではありません、このあたり実にややこしい、、)。

 

副交感神経というとやすらぎとかリラックスのイメージがありますが、過ぎたるは及ばざるがごとしなのでしょうね。

 

固まる反応は、オオカミとウサギなど、力差のある相手に押さえ込まれたりくわえられたりして逃げることもできない状況で起こります。

 

人間に当てはめると、テロや紛争、災害、事故、虐待、いじめなどでしょうか。

 

広めに解釈するとパワハラ上司のそばで仕事しなければならないとか、理不尽でただ怖いだけの先輩がいる部活もそんな側面があるかも知れません。

 

トラウマ、PTSD、適応障害など現代社会の病理について、多重迷走神経理論はうまく説明できるので心理系セラピーで特に注目されています。

 

こういうストレス状態を解消するためには背側迷走神経の過剰反応をしずめて、腹側迷走神経にうまく働いてもらう必要があるそうです。

 

腹側迷走神経は仲間との交流など社会活動のために作用しているそうで、人とのつながりを持って安定した心理状態を回復するのに重要と考えられています。

 

「楽器単独では音は出てこない・あなたがいて楽器を手に取ってはたらきかけて初めて音楽がつむぎ出されます・楽器もあなたもどちらか単独では音楽にはならないのだから、楽器の中にも自分自身を見ることができます・同様に出ている音の中にも自分自身がいます・あなたの音楽を聴いている聴衆の中にも自分自身がいます・音楽で満たされているこの部屋の空間全体にも自分自身がいるのです」

 

トミーのレッスンをふりかえると、自他の関係をていねいにつなげ直すことで、闘うか逃げるか反応も固まる反応も回避した第3のあり方に誘っているように見えます。

 

本当にこれができると、舞台での緊張・あがりへの自己対処から、聴衆の心に響くようなあたたかい場を作ることまで、演奏に(というより人生全般に?)役立つ意義のある考え方だと思います。

 

ただなあ、40年以上かけてトミーが培ってきたこういうレッスン、自分がやる時が来るとはちょっと思えないのですが、、

 

そのくらいすごいレッスンではありました。

 

トミーが参考にしていると言った本をご紹介します。

 

スタンリー・ローゼンバーグ著『迷走神経の癒しの力にアクセスする:不安、うつ、トラウマ、自閉症のセルフ・エクササイズ』(Stanley Rosenberg, “Accessing the Healing Power of the Vagus Nerve: Self-Help Exercises for Anxiety, Depression, Trauma, and Autism”)

 

残念ながら和訳はないようです。

 

 

今月末にヨガ&アレクサンダー・テクニーク教師の道子と夫婦で音楽家向けワークショップをやります。

 

鼻抜けに困っている木管奏者、バテやすい、長く弾くと痛くなる金管楽器や弦楽器の人にぜひ来ていただきたいワークショップです。

 

↓ご案内はこちら↓

音楽家のアレクサンダー・テクニーク 2 Days レッスン会

3月30日(土)9:30~12:30

セッションA:クラリネット・オーボエ・サックス奏者のための鼻抜け相談&レッスン会(アレクサンダー・テクニーク)

講師:楠 洋介(アレクサンダー・テクニーク教師/鍼灸師)

 

3月31日(日)9:30~12:30

セッションB:音楽家のためのヨガ&アレクサンダー・テクニーク(姿勢でわかること)

講師:楠 道子(アレクサンダー・テクニーク教師/ヨガ・インストラクター)

 

3月31日(日)13:30~16:30

セッションC:弦楽器奏者の悩みにこたえる相談&レッスン会(アレクサンダー・テクニーク)

講師:楠 洋介(アレクサンダー・テクニーク教師/鍼灸師)

 

いずれも場所は、スタジオI-LAB(渋谷区千駄ヶ谷3-21-6 外苑MKビルB1)

参加費(1コマ分)は、通常 7,000円、早割 6,000円(2月中のお振込)

※2コマ分ダブル参加の場合 → 通常 12,500円、早割 10,000円(2月中のお振込)

 

お申し込み、または質問・問い合わせを、お電話(080-5899-5203)またはメール(office@btune-hariq.com)よりお願いいたします。

 

 

アレクサンダー・テクニーク江古田レッスン会(第4回)

次回は、2019年4月7日(日)15時~17時 定員は6名まで

場所:江古田のbodytune鍼灸マッサージ院内スタジオ

参加費:4,000円

1人20分程度のレッスンを順番に行なって、みんなでシェアします。

申し込み、お問い合わせは080-5899-5203までお電話か、office@btune-hariq.comまでメールください。

または、お問い合わせフォームのページから送信いただいてもけっこうです(>>ご相談・お問い合わせ)。

 

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この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師。

 

カテゴリー: アレクサンダー・テクニーク. タグ: .
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