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Tuba奏者のアンブシュア不調

" 管楽器奏者のアンブシュア不調 "

2019年6月6日

 

 

1年ほど前から唇まわりに違和感を持ち始めたTuba奏者の方。

 

特に吹きづらさを感じるのはチューニングB♭から上の第6倍音あたりまで、Tubaにとってはちょっと高い音域ですがすごく高いわけでもありません。

 

興味深いのはチューニングB♭より下の音域と第6倍音あたりより上の音域では特に不都合を感じていないところでした。

 

以前、野球選手が投球不調になるイップスは内野手が多いとの話を聞いたことがあり、少し似ていると思いました。

 

イップスになった野球選手も、近距離でのボールの受け渡しと遠距離の全力投球は問題なくできることが多いそうです。

 

これが2塁から1塁への送球のように微妙な距離になると途端にコントロールの仕方が分からなくなり、近くまで走ってトスで確実に受け渡すプレーを選ぶようになると。

 

力の入れ方として全力のフルパワーと脱力の両極端はできるけど、その中間のコントロールが困難になるわけです。

 

このTuba奏者の方で言えば、アンブシュアのフルパワーが必要な高音域は問題なく、また特に力を必要としない低音域も問題にならないけど、その中間の微妙なコントロールを要する音域が嫌なゾーンになっています。

 

そして見ているとどうもほっぺたの表情筋がうまく働いていないような印象を受けました。

 

その筋肉のあるあたりを触ってみると意外とゴリゴリして固いのです。

 

もしかしたら筋肉を使い過ぎて固く収縮したままなのかも知れません。

 

経過をずっと見てるわけでないので推測に過ぎませんが、いずれにせよ伸びたり縮んだりができる状態に戻す必要があります。

 

ここは鍼灸で顔面の表情筋の反応性を変えてみました。

 

その上でもう1度吹いてもらうと「だいぶいいですね。」という感想。

 

外見上は、アンブシュアを顔面の頭蓋骨にべたっと貼り付けておくための筋肉が働き始めたことが見てとれました。

 

さて、この方は普段は遠方にお住まいでたまたま東京に来る用事のタイミングでいらしていただきました。

 

次またお会いできる保証はありません。

 

なので後は時間の許す限りアレクサンダー・テクニークのレッスンです。

 

ご本人の記憶では周りが大音量で自分も大きな音で吹かなければならない現場があってから調子がおかしいとのことで、まずは大音量でもいわゆる息の支え(呼気時の吸気的傾向)を使って音をコントロールできることを思い出してもらいました。

 

それから欲しい音を出すために(ダイナミクス、ピッチ、硬く貫通させたいか柔らかく広げたいかなど)、息(呼気時の吸気的傾向も息の使い方の1つ)、アンブシュア、舌、表情筋、といった個々のパラメータをどう組み合わせるのか、1つ1つチェックしながらポイントをおさらいしました。

 

今回のケースでは、表情筋の働きが復活したことだけでは恐らく完全には奏法は戻らず、息と表情筋、そしてアンブシュアという少なくとも3つのパラメータを欲しい音に最適なものに再度戻す必要があると思いました。

 

一度の施術&レッスンの中でできる限り状況を整理して、その場で地図を描いてお渡しするような作業です。

 

自分1人で思考錯誤するのに役に立つ地図であれば、と願っています。

 

関連記事:症例 チューバ奏者のアンブシュア不調

この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師。

 

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