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bodytune(ボディチューン)音楽家のための鍼灸

腕(その1)

" 旧bodytuneブログの記事 "

2016年2月7日

(こちらの記事は、2016年11月まで運用していた旧bodytuneサイトのブログ記事を転載したものです)

 

今日は一日ボディチャンスの目黒スタジオで授業でした。ティーチング・メソードといってアレクサンダー・テクニークをいかに教えるかに主眼を置いたクラスで、教師見習いの生徒たちが実際に教えているところをさらにベテランの先生が教えます。僕はいま教える一個前の段階にいるので自分が教えることはないのですが、クラスメイトがティーチングを指導されるところを見るのは大変に勉強になります。

 

さて、今回から腕に入ります。もはやボディチャンス関係者のブログではお約束とも言えるこの質問です。

 

「みなさん、腕はどこからでしょう?」

 

そうです、鎖骨です。胸の前のところをドンと叩くと固い板のような骨に当たると思います。これを胸骨といい、体の背面で背骨から伸びてきた肋骨が体の前面でくっつくところです。その胸骨を上の方に探っていくと一番上の部分、ちょうど喉にさしかかる辺りで肩の方に伸びるやや湾曲した骨があり、そこが鎖骨になります。

 

鎖骨は哺乳類の中では物をつかむ動作をする動物にしかないそうで、前足をもっぱら走ることにしか使わない動物ではなくなっているかあっても痕跡程度だそうです。なのでサルとかネズミ、リスなどには鎖骨があり、犬や馬にはありません。そういえばリスは木の実を両手でつかんで口に運びますが、犬は口からかぶりつきに行きますね。あれ?でもラッコはどうなんでしょう?両手で貝をつかんでるけど…要研究ですね。答えはワークショップで。

 

肩のところまで鎖骨をたどってそのまま行くとくるっと半回転して固い骨が背中側にまでたどれると思います。背中側にあるのは肩甲骨です。鎖骨は肩甲骨と関節しているのですね。どこでどうつながってるかは表面から触ってもいまいち分かりづらいですが、解剖の図で見ると、肩パッドのように外側に張り出している部分はどうも肩甲骨からニョキっと伸びてきていて、鎖骨は肩の前側で終わっているようです。

 

さらにこの肩パッドの下のところから上腕骨が始まります。上腕骨も肩甲骨と関節しますが、さっきの鎖骨・肩甲骨の関節とはまったく別の場所で接続しています。肩甲骨は意外に複雑な形をしていて、さっきの肩パッドの下やや内側に上腕骨と出会う関節が隠れています。ここはかなり筋肉もあって触わるのはほとんど無理なのでスルーして次に来るのが肘関節です。

 

肘から下は前腕と言いますが、ここには尺骨と橈骨という2つの骨があります。肘の後ろにはとんがった骨を感じ取れますが、これは尺骨の一番体幹寄りの部分で、この辺りで尺骨は上腕骨とがっちり関節しています。反対に橈骨は上腕骨とはそんなにがっちり関節しておらず、むしろ下ったところの手首との間でしっかりとした関節を作っています。手首との関節部分では、尺骨がむしろ添え物程度の連結具合です。

 

手の中に入ると8つの細かい手根骨があって、次の段階で指が始まります。5本の指それぞれに中手骨、基節骨、中節骨(親指にはない)、末節骨が続き、これが指先までのすべての骨になります。普通、外見的に我々が指と呼んでいるのは基節骨、中節骨、末節骨の部分で、親指以外では3つの関節があるのでそれと分かります。また親指の場合には中節骨がなく、基節骨の次がすぐに末節骨になりますが、こちらも関節が2つあるので分かると思います。分かりにくいのは中手骨で、これは完全に手のひらの中に埋まっています。肉の部分が分かれていないのに指の骨なの?という感じがしますが、骨格としてはここからを指として扱っております。

 

例によってビジュアルに関しては他力本願なこのサイトでは、図版関係はよそさまのお世話になっております。以下、鎖骨から順に指の先まで、分かりやすい図が掲載されているサイトをリンクしておきますので、合わせてご参照ください。

 

鎖骨

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8E%96%E9%AA%A8

 

肩甲骨

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%A9%E7%94%B2%E9%AA%A8

 

上腕骨

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E8%85%95%E9%AA%A8

 

前腕(尺骨)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%BA%E9%AA%A8

 

前腕(橈骨)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%88%E9%AA%A8

 

http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/A02/A02_4.html#A02_4_07_001

 

以上、腕(その1)でした。次回は腕の関節の動きについてです。

 

最後までお読みいただきどうもありがとうございます。

 

↓↓↓以下のイベントは無事終了いたしました。ありがとうございます。↓↓↓

 

2月20日(土)に身体の使い方ワークショップ行います。もしもご関心いただけましたら、詳細はこちらをご覧ください↓

 

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お問い合わせ先はこちらです↓

 

atmusik2016@gmail.com

この記事を書いた人

2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。

2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。

はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師

 

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