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音楽家とオーバートレーニング症候群

" 体のしくみ "

2018年5月29日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

スポーツの世界では、オーバートレーニング症候群という言葉があります。

 

何となく、練習のし過ぎによる慢性疲労、くらいのイメージしか持っていませんでしたが、れっきとした「病気」だそうです。

 

不勉強でした。

 

「過剰なトレーニングが長期間続き、パフォーマンスや運動機能が低下し、疲労が容易に回復しなくなった状態」と定義されていて、プロの世界でもこれを発症して長期の離脱や引退といったケースもあるそうです。

 

フィジカルな症状だけでなく、精神的な症状も表れるとされていて、厚生労働省のサイトでも早期発見に心理的テストを用いるのが有効としています。

 

オーバートレーニング症候群(E-ヘルスネット)

 

精神的症状は、うつ病のそれと大部分重複していて、実際問題としてうつ病を併発していることが多いのではないかという記事が日経メディカルに出ています。

 

オーバートレーニング症候群とうつ病(日経メディカル)

 

これによると「慢性疲労や動悸、息切れ、胸痛、食欲低下、手足のしびれ、微熱、体重減少などの身体症状と、不眠や抑うつ、焦燥感、集中力低下などの精神症状」がオーバートレーニング症候群の症状で、特に精神症状はうつ病の症状とほぼ一致するそうです。

 

体だけでなく心も折れてしまって、これ以上がんばれなくなっている病態が思い起こされます。

 

さて、スポーツの世界ではこのように「病気」としてきちんと認識されてきたオーバートレーニング症候群ですが、音楽家の世界ではどうでしょうか?

 

ハリ弟子はいわゆる「強い」吹奏楽部にいました。

 

当時の練習は、コンクール時期ともなれば連日夜10時まで、年間通じて休みなどほとんどありませんでした。

 

もう20年以上前の話で、さすがに今時こういう学校はないと思います。

 

でも、このくらい練習しないとダメみたいな文化を植え付けられた子たちが、長じるとどうなるでしょう?

 

満足な演奏ができない、だからもっと練習しなきゃ。

 

練習の時間が取れない、だから休みをもっとけずらなきゃ。

 

負のスパイラルに陥り、体と心が悲鳴を上げて音楽どころではなくなってしまいます。

残念ながら、高校や大学のアマチュア吹奏楽、音大等の専門課程を問わず、こういった不幸なケースを同世代の中で多く見てきました。

 

こういう文化はもう廃れたと思っていたら、アレクサンダー・テクニークのレッスンで最近の10代、20代の人と接する機会が増え、意外とまだ残っていることに気づきました。

 

きつければきついほどいい!みたいな前時代的なやり方から離れ、合理的に考えられたメニューで練習する文化がもっと広く根付くといいなと思う次第です。

この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師。

 

カテゴリー: 体のしくみ. タグ: .
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