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腱鞘の解剖学(2)ー線維鞘と滑液鞘

" 体のしくみ "

2017年3月14日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

前回、腱鞘には線維鞘(せんいしょう)と滑液鞘(かつえきしょう)の2種類があることを書きました。下の図の水色の部分が滑液鞘、その上に巻かれている包帯のように見えるところが線維鞘です。

tendon-seath-palm

手のひら側(Gray’s Anatomy 1918年版をもとに作成)

tendon-seath-back

手の甲側(Gray’s Anatomy 1918年版をもとに作成)

今日はそれぞれの腱鞘についてさらに深く掘り下げていきます。

finger-tendon-seath

上の図は指を真横から見たところです。

腱は指の付け根あたりで滑液鞘の中に入ります。そして滑液鞘に包まれたまま、いわゆる指の第2関節を通過して第1関節の手前で滑液鞘から出て一番末端の骨に付着します。

滑液鞘のまわりをところどころ包帯のように取り巻いているのが線維鞘です。線維鞘は骨にしっかりとくっついていて、腱が骨から浮かないようにしています。

 

腱鞘の役割は腱の走行をガイドすることで、指を曲げ伸ばししたときに腱が骨から浮き上がってこないようにすることだと前回書きました。それなら線維鞘だけでもいいような気がします。滑液鞘は何をしているのでしょう。

 

滑液とは、滑(すべ)る液体と書くとおり、潤滑油のような性質をもった液体です。下の図は、上の図の赤線のところで切った断面図です。

cross-section

腱の周囲を滑液鞘が取り巻いてます。青い部分には滑液が入っています。そしてその周りを線維鞘が取り巻いて、両端で骨に付着しています。

 

線維鞘のことを別名、靭帯性腱鞘ともいいます。靭帯というと丈夫で引っ張られてもあまり伸びないというイメージがあります。腱が骨から浮き上がるのを防ぐにはぴったりの素材です。

 

一方で、腱も同様に丈夫で引っ張りに強い素材でできています。丈夫なものどうし、直接こすれ合ったら、そりゃ摩擦でお互いに傷つけあいますね。

 

だから、滑液鞘があるんです。滑液鞘が線維鞘と腱の間にはさまることで腱が動く際の摩擦を小さくしています。もしも滑液鞘がなくて線維鞘と腱が直接こすれ合っていたとしたら、いかなる健康人であっても即座に腱鞘炎を発症することでしょう。

 

そう考えると、指や手首のように激しく折れ曲がる関節のところにこの2つがあることの意味が分かってきます。

折れ曲がるところでは腱が骨から浮くような力が働くので、それを防ぐために線維鞘が存在し、さらに滑液という潤滑油を入れた袋(滑液鞘)を腱との間にはさむことでスムーズな曲げ伸ばしを実現する。うまくできています。

ちなみに手以外では足首なども同様の作りになっています。

 

ここまでで腱鞘の構造について、おおまかなところを確認しました。

次回は、腱鞘炎(およびその進行形態としてのばね指)が起こるメカニズムを検討したいと思います。

 

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この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師(仮免実習中)。

 

カテゴリー: 体のしくみ.
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