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鍼は刺すばかりが能ではない

" 東洋医学 "

2018年1月29日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

鍼灸師は鍼を刺さないと仕事をした気分になりません。

 

そのために3年も養成校で訓練し、国家試験を受けるのですから。

 

しかし、世の中には鍼という道具を刺さないで使う鍼灸師もいます。

 

接触鍼というやり方です。

 

使う鍼は同じですが、接触鍼では鍼先を軽く患者さんのツボに当てるだけで実際には刺しません。

 

ハリ弟子も講習会などで見て知ってはいるのですが、自分で使ったことはありませんでした。

 

ただ当てるだけでは、何となく物足りない気がしていたのです。

今日いらした患者さんは、何日か前に手の中の筋肉がつったような感覚があったそうです。

 

その違和感がまだ残っていて、痛くはないけれども何となく筋肉がまだ張っているような感じがあるということで、触診すると、確かに手の平の労宮というツボの辺りに硬いコリのようなものがあります。

 

いらしたメインの症状ではなかったですし、今現在の痛みではなかったのですが、何となく気になって、そのコリを取ってみることにしました。

 

しかし、相手は手の平です。

 

どんなにうまく鍼をしても痛みが出やすいところです。

 

しかも、その方は繊細な感覚をお持ちで痛みにも敏感な方でした。

 

それでひらめいて、接触鍼を使ってみました。

 

他人がやってるのを見たことがあるだけで、そういう先生のもとで修業したわけでもありません。

 

本当に見よう見まねで、うまく行かなかったら普通の方法に切り替えようと思っていました。

 

鍼先を硬結があるところの皮膚面に当て、ほんのわずか押してみたり引いてみたり、あるいは鍼先でやさしくなでてみたりして反応をうかがいます。

 

数秒ほど、そんな手技をしてもう一度硬結の様子を探ってみましたが、さっきまでいたはずの硬結がいません。

 

ほとんど同時に患者さんからも「あ、消えた!」と驚きの声があがります。

 

こちらもびっくりです。

 

「まさか触れるだけで本当に消えるとは思ってなかったけど」と正直に話して、2人して大笑い。

 

元々の硬結も、言われてみればそうかな?くらいのものでそんなに強固なものではありませんでした。

 

そんな微細な変化を自覚できる、患者さんの繊細な筋感覚もあっての手技、治療だった気がします。

 

鍼灸師にとっての「やった感」と患者さんにとっての「効いた感」。

 

患者さんに「効いた感」を求められてもやり過ぎてはいけない、とよく指導されますが、鍼灸師の「やった感」もよくよく気をつけなければと思いました。

 

今日も貴重な学びをいただいた患者さんに感謝です。

この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師。

 

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