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医療における科学的思考を考える

" 東洋医学 "

2018年2月16日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

昨日は、抗生剤の話題について書きました。

 

抗生剤はそもそも細菌を殺す薬というお話でした。

 

細菌が病気の原因になることが分かったのは19世紀医学の大成果ですが、そのことは現代医学に功罪相半ばする形で大きな影響を持っています。

 

例えば、結核。

 

かつて結核は死亡率の高い恐ろしい病気でした。

 

それが結核菌という細菌によるものであることが分かり、それを殺すための抗生物質が開発されたことで、治せる病気になりました。

 

病気の原因(結核菌)と治療手段(抗生物質)が1対1の関係にあり、原因を特定してそれを除去すれば病気は治るという成功モデルを生みました。

 

これを「特定病因論」と言います。

 

現代医学は基本的にこの思考様式を採ります。

 

感染症など、原因が体の外からやってくる細菌だったりウィルスだったりした場合、このモデルは大変有効です。

 

しかし、元々の体が持っている働きの仕方とか機能の仕方に問題が生じたような病気、例えば、悪性腫瘍、精神疾患、生活習慣病のようなものは、病気の原因が1つではない、あるいは原因がそもそも特定の「物」ではないことが普通です。

 

そのような病気にまで1対1モデルの特定病因論でアプローチすると苦戦します。

 

鍼灸はどのような思考様式を採るでしょうか。

 

鍼灸の理論が基礎づけられたのは今からおよそ二千年前です。

 

ペニシリンもワクチンもない時代です。

 

体の外からやってくる病気に対して、それにかからないようにするために「養生」という考え方を発展させました。

 

本格的に病気になるより前に(現代で言えば十分に健康と考えられる状態から)、プロセスを細かく観察し、陰陽五行という「科学理論」で分析し、自己治癒力で回避できるうちに何とかしようとしました。

 

陰陽五行は、当時の人々が自然を観察して導き出した物事の作用についての抽象概念です。

 

ここでは物事の関係性を1対1では考えません。

 

複数の要素が絡み合って起こることをまるのまま説明し、また予測を立てようとします。

 

現代の気象学や流体力学など複雑系と呼ばれる科学が、陰陽五行の考え方と少し似ているのは偶然でも何でもなく、自然に起こっていることをまるのまま説明しようとしたからではないでしょうか。

 

人間の体で起こっていることもまさに複雑です。

 

複雑なものを複雑なまま捉えるためにはそれにふさわしい思考法があると思います。

 

これは鍼灸で悪性腫瘍、精神疾患、生活習慣病のような病気が治ると言っているのではありません。

 

現代医学よりも鍼灸の方が有効だと言いたいのでもありません。

 

このような科学的思考もあり得ると言いたいのであって、実際、現代医学もいろいろなモデルを取り入れながら変わりつつあります。

 

現代医学がミクロレベルの観察的事実と数値的緻密さをもってこの方向にさらに発展した時、鍼灸の理論も事実的裏付けとともに大きく発展する可能性があると考えています。

この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師。

 

カテゴリー: 東洋医学. タグ: .
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