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パーキンソン病と鍼灸治療

" 東洋医学 "

2018年5月23日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

今日はパーキンソン病と鍼灸の研究をご紹介します。

 

『パーキンソン病に対する鍼治療の臨床効果に関する研究』

 

明治国際医療大学の先生による研究です。

 

26名のパーキンソン病患者さんを対象に3か月間鍼灸治療をして、いろいろな角度から効果の有無を検討しています。

 

ハリ弟子は今回、特に神経系のF波と超潜時反射(LLR)に注目して読みました。

 

F波とは、脊髄の運動ニューロンの興奮性を表します。

 

大脳の運動皮質で作られた動きのプログラムは、脊髄を下行して、脊髄内の前角というところで別なニューロンに乗り換えて筋肉に接続します。

 

筋肉に直接接続しているニューロンは、その元は脊髄までしかたどれないのです。

 

そのため、脊髄の運動ニューロンの興奮性が高いと、筋肉が常にオンになりやすい状態、常に筋緊張しやすい状態になります。

 

この研究ではF波を測定していて、その出現率は健常者67.2 ± 16.3%に対し、研究の対象者は84.9 ± 12.1%でした。

 

F波出現率が高いほど脊髄の運動ニューロンの興奮性が高い、つまり、不随意な動きが起こりやすい状態と言えます。

 

一方、超潜時反射(LLR)は脊髄よりも中枢側での神経系のふるまいを反映するとされています。

 

パーキンソン病患者のふるえの症状が改善すると、超潜時反射(LLR)の振幅も消えることから、脊髄よりも中枢側での変化を見るために測定されています。

 

F波と超潜時反射(LLR)の両方を調べることで、脊髄よりも中枢と末梢の両方の神経系の変化を知ろうというわけです。

 

研究の結果、F波、超潜時反射(LLR)ともに鍼灸治療の前後で改善が見られたそうです。

 

パーキンソン病の症状改善自体は、歩行や姿勢など神経系とは別の指標でテストしています。

 

それにつき合わせる形でF波や超潜時反射(LLR)のデータを検討していますので、神経系のデータは鍼灸治療の(効いたと仮定して)効果のメカニズムの一端を示唆していると言えましょう。

 

もちろん、26名の事例でどこまで一般化できるものか慎重に考える必要がありますが、可能性を示すものとして興味深いと思います。

 

もう1点、この研究の興味深かった点は、その治療法でした。

 

この研究では、パーキンソン病を肝や腎の病証として、東洋医学の理論に基づいてツボを選んでいました。

 

使ったツボは、曲池、合谷、足三里、太衝、 肝兪、腎兪を基本に、症状に応じて天枢、内関や圧痛のある場所に鍼をしたそうです。

 

これらのツボは必ずしも神経や筋肉に働きかけるものではありません。

 

古典的な臓腑や経絡の理論に基づいて選ばれています。

 

西洋医学的に考えても、こういうツボへの鍼は神経系の変化にはまったく結びつきません。

 

それでも測定の結果として変化が認められたわけで、(他の要素による変化でなければ)鍼灸治療でこのようなことができるとの可能性が示されたと思います。

 

古典的な病証の考え方を採用する鍼灸師としては、勇気づけられる結果です。

この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師。

 

カテゴリー: 東洋医学. タグ: .
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