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理論の鵜呑みにご用心

" 東洋医学 "

2018年11月27日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

「科学的根拠がある」と言われると正しいと思いがちですが、実はそうでもなかったりします。

 

たとえば力学とか物理学といって普通思い浮かべるニュートン力学は「巨視的なスケールで、かつ光速よりも十分遅い速さの運動を扱う際の、無矛盾・完結的な近似理論」と位置づけられています。

 

学問が発展する過程で「巨視的なスケールで、かつ光速よりも十分遅い速さ」でない運動を扱った時にニュートン力学では説明できない現象があったわけです。

 

そういうものは相対性理論や量子力学など現代物理学で現在進行形で研究されています。

 

ここから言えるのは、いい理論はかなり広い範囲でものごとを説明可能で今後どうなるかの予測にも役立つ一方で、それが有効な適用範囲があるということです。

 

鍼灸の理論についても同じことが言えるなあと思います。

 

中国で鍼灸が発展した漢の時代、当時の科学理論は陰陽・五行論でした。

 

哲学も占いも天気予報も天文学もおしなべて陰陽・五行論ベースなので、現代的意味での科学とは少し違いますが、現象をうまく説明して今後の予測もできる(こともある)ようなからくりを解き明かそうとする思考の営みという意味では同じです。

 

そもそも五行の木火土金水は力や運動の方向性を漢字一文字で象徴させたものとも言えます。

 

は外へと伸び広がる力や運動。

 

は下から上へ上昇する力や運動。

 

はステイ、安定、中心。

 

は中へと収斂していく力や運動。

 

は上から下へ降っていく力や運動。

 

五行論は自然観察から要素を取り出し、性質の似たもので分類するのが基本的な考え方です。

 

陰陽も簡単に言ってしまえば影とひなたであり、ここから裏と表、下と上、寒と熱など性質的に同種(と連想されるもの)で分類していくのが当時の科学のありようでした。

 

これらを実際の人間の体にあてはめて壮大な形に構築したものが鍼灸の古典理論です。

 

陰陽・五行論をベースにしながら、時代時代で従来の理論で治らない病気に対応する中で新しい理論が出て、少しずつ乗り越えられながら今に続いています。

 

漢代から清代にかけて長い時間をかけて六経弁証、臓腑弁証、経絡弁証、気血津液弁証、衛気営血弁証、三焦弁証などの理論が形成されてきました。

 

古典ではありませんが、近年では脳科学や筋膜の知見から従来の弁証を読み直す考え方も出てきています。

 

ただ、いずれの理論を使うにしてもそれには有効な範囲があるとわきまえて使う必要があります。

 

今のやり方でうまく治らない、予測もはたらかない、という場合は(技術的な問題がないのだとしたら)理論の方が適切ではないので、むしろそちらをアップデートするか乗り換えるべきでしょう。

 

確実に言えるのは理論が正しくて患者さんの体が間違っていることはあり得ないということです。

 

物理学がニュートン力学を乗り越えたように、鍼灸の理論も実践を通じて常に検証することが大切だなあと思います。

この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師。

 

カテゴリー: 東洋医学. タグ: .
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