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原因は何ですか?

" 東洋医学 "

2017年12月13日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

「原因は何ですか?」

 

鍼灸の患者さん、あるいはアレクサンダー・テクニークの生徒さんに聞かれて答えるのが難しい質問です。

 

と書くと、意外な感じがするかも知れません。

 

普通、医療にしても機械の修理にしても、何か不具合があれば原因を探します。

 

原因を探して、見つかったらそこを直せばよいと考えます。

 

とても理にかなっていますが、この問いの立て方は必ずしも万能ではありません。

 

どこか悪い部分があって他は正常である、という前提条件があって初めて有効になる考え方だからです。

 

これは、部品が1か所だめになっただけで、全体が動かなくなってしまうような機械を相手にした時の発想です。

 

 

でも、実際に世の中で起こっていることで、こんなふうに原因が特定できるケースは、むしろまれなんじゃないかと思うのです。

 

例えば、オーケストラが合奏していて、1人だけ音程がずれていたら、原因はその人ということになります。

 

これは明白です。

 

しかし、全員が少しずつ音程がずれていたら、どこに原因があると言えるでしょうか?

 

その場合、犯人捜しは無意味です。

 

誰が悪いわけでもなく、ただ、全員がちょっとずつ違う音程で弾いているだけだからです。

 

合わせるためには、みんなで音を聴き合って、全体として収束していく以外に方法はありません。

 

 

鍼灸もアレクサンダー・テクニークも、こういうふうに全体を調整して、結果として前より楽になっている、治っているようにするのが得意です。

 

どこに原因があるかは分からないけれども、全体の関係性を見て、どうすればよりうまく機能させられるかは分かります。

 

だから、治せるのです。

 

人間の体に関して言えば、不定愁訴のように、どこか特定の悪いところがなくても、全体としてうまく働けないことはよくあります。

 

また逆に、1か所具合が悪かったとしても、他のところが協力してくれて全体としては大過なく生きていけるような強さも備えています。

 

そのへんの基本設計が、精妙にふところ深く作られています。

 

だから、どこか悪いところを探して「原因は何ですか?」と問うよりも、「今の自分の体でその全部に協力してもらったらどうなるかな?」という問いを立てる方がより建設的ではないかと思います。

 

とりわけ、鍼灸やアレクサンダー・テクニークをするにあたっては、悪者を作るのではなく、みんなにちょっとずつ協力してもらって全体が良くなるためにはどうしたらよいだろう?という問いから始めたいと考えております。

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