東京都練馬区の音楽家のための鍼灸とアレクサンダー・テクニーク
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不思議の負けの減らし方

" 整動鍼 "

2020年6月24日

「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」という言葉があるそうです。

 

僕は知りませんでした。

 

本来どんな意味の言葉なのかはよく知りません。

 

ですがこの言葉があるということは実際には逆のことが多いことを示すのでしょう。

 

これは新しいことを学ぶときにも言えると思うのです。

 

初めからうまく行ったことは実力なのか運なのか分かりません。

 

また間違ったときにどこでどう間違ったか分からないのも次にうまく行くためのヒントが得られません。

 

どちらも学びの観点からは役に立たない体験です。

 

必要なのは理屈の分かる負けです。

 

しかしそれが得がたい。

 

ですから行ってきました。

 

整動鍼という鍼灸の技術セミナー「四肢編」です。

 

この日・月は治療院を休んで上肢・下肢の動きを調整するツボを学んでいました。

 

理屈が分かるためには正解と間違いの差分が分かる必要があります。

 

正解のツボの位置は講師がつけてくれるので自分との違いが一目瞭然です。

 

僕も整動鍼の技術セミナー、参加するのは5回目で、これまでであれば正解の位置をできるだけ目に焼きつけて覚えようとしていました。

 

でも今回は学びの密度を上げるために新たに試したことがあります。

 

それは自分のやったことのログを覚えておくことです。

 

正解の位置とその周辺のツボではないところを押し較べて違いを確認するのはこれまでにもやってきたこと。

 

しかしそうして得た感覚は結果であって、そこに至るまでにどのような体の動きをしたか覚えていなければ次も同じところにたどり着けるかどうかあやふやになってしまいます。

 

そして間違ったところをプロットしたときの自分の動きを覚えていなければ、正解にするためにどこを修正したらよいかも分かりません。

 

この状態で練習を繰り返すと悲惨です。

 

それは間違ったやり方でツボを取りに行って最後のところだけ正解の感覚を得ようと努力することだからです。

 

正解のツボの感覚は正解のやり方をしないとたどり着けない。

 

だとすれば正解のツボと間違ったツボを押し較べたのと同じように、正解のやり方と間違ったやり方の差分を認識する必要がある。

 

ただし仮に講師のやり方を完全にトレースできたとしてもそれがそのまま僕の正解になるとは限らないのが難しいところです。

 

上手に教えればある程度の巾は教えられると思いますが、体格、手の大きさ、身体感覚はそれぞれなので自分の正解は自分でやるしかないのですね。

 

なので自分のやってることのログを取ります。

 

あとで直せるように。

 

ここで言う「やってること」は思考も含みます。

 

なにをすることが必要と考えたのか、それをするために体にどのようなオーダーをしたのか、体は意図したように動いたのか。

 

たいてい意図と実際の動きにはずれがあるので、その情報もひろって次に出すオーダーを修正する参考にします。

 

なにゆえそこに立つと決めたのか、なにゆえ親指でツボを探すと決めたのか、なにゆえその方向に押すことを選んだのか、選択や判断の理由も覚えておきます。

 

行動の背後にはそのようにした根拠があります。

 

その根拠が間違ってる場合にはそちらを直せば動きはあっけなく変わります。

 

だから思考は大事です。

 

そして最後にもう1つ特に気をつけたことがあります。

 

それは目の使いかたです。

 

僕は視力が良くないので眼鏡を使っています。

 

もしかしたら眼鏡で矯正してる人全般に言えることかも知れませんが、対象を見る見かたに特徴があります。

 

焦点をきちんと合わせないまま見ているのですね。

 

焦点の合わせかたには2種類あります。

 

1つは紙に印字された文字を見るとき。

 

もう1つは距離を測るためにしっかりとピントを合わせるとき。

 

前者はある程度のコントラストがついて境目が分かれば良いわけです。

 

文字とはそもそもそのようにデザインされているので、判読できる程度の焦点の合わせかたでこと足りてしまいます。

 

目から紙までの距離のどこかに焦点があるけれども紙にぴったり合わせていることはほぼありません。

 

これに対して後者は本当にぴったりと合わせる必要があります。

 

距離をとらえる見かたができると三次元の奥行や立体感がくっきりと浮き上がってきます。

 

ですが日常的には前者の見かたをしていることがほとんどです。

 

経験上、ツボを取るときは後者の目の使いかたをした方が良いように思います。

 

多分、対象との距離を脳がきちんと認識することで頭の位置が勝手に修正されるのでしょう。

 

頭は体の最上部で最大の位置エネルギーを生み出しています。

 

その位置が良くなるので体の使いかた(いわゆる姿勢とか)が自然と良くなります。

 

すると筋感覚が大崩れすることもなくなってくるので、意図・オーダー・実際の体の動きがずれることも少なくなります。

 

また体という立体物の中のある一点というツボをとらえるときにも有利なことがあるのかも知れません。

 

個人的な経験則ですがそのように思います。

この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師。

 

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