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bodytune(ボディチューン)音楽家のための鍼灸

鍼灸に健康保険は使えますか?

" 雑記 "

2018年2月21日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

時々、「鍼灸に健康保険を使えませんか?」とのご質問を受けます。

 

結論から申し上げると、bodytuneでは保険の取扱いはしていないので、当院の治療には保険は使えませんということになります。

 

しかし、ちまたの治療院の中には保険取扱いをしているところもあります。

 

病院の場合は、どこへ行っても保険で治療を受けられますが、鍼灸の治療院の場合はそうなっていません。

このあたり、やや分かりにくいので整理してみました。

 

ポイントは、健康保険の制度と、各治療院の経営方針にあります。

 

鍼灸を健康保険で受ける場合には、いくつかの条件があります。

 

まず、保険適応の対象疾患であること。

 

鍼灸が保険適応となるのは、神経痛、リウマチ、五十肩、頚腕症候群、腰痛、頚椎捻挫後遺症のみです。

 

これ以外の病気やケガについては、保険を使うことができません。

 

また、鍼灸師は患者さんの病気がこれらの対象疾患だと勝手に「診断」することもできません。

 

国の制度として、「診断」は基本的に医師がすることになっているからです。

 

診断を受けるためには、まずは病院に行く必要があります。

 

病院に行って、これらの疾患であると診断されたとしてもまだだめです。

 

なぜなら、鍼灸云々の前に、その病院で普通に治療を受ければ良いからです。

 

病院でしばらく治療を受けたものの効果が現れなくて、かつ、医師が鍼灸を受けることに同意書を書いてくれる場合に限り、ようやく鍼灸を保険で受ける条件が整います。

 

つまり、鍼灸を保険で受けるというのは、限定的疾患において、なおかつその治療の最後のオプションとして例外的に認められているものというふうにご理解いただければと思います。

 

保険適応であれば、全国どこの治療院で治療を受けても同額です。

 

正確な金額は覚えていませんが、確か1500円前後だったと思います。

 

患者さんの自己負担は、このうちの3割なので、400~500円程度になります。

 

ここから先は各治療院の経営の話です。

 

保険では、全国どこの鍼灸師が治療しても1500円前後です。

 

5分で施術を終えても、1時間かけて治療しても同額です。

 

テナント料、人件費その他もろもろの経費を考えると、お1人1回1500円で経営を回すには、10~20分程度の短時間施術をものすごい人数受けていく必要があります。

 

となると、院内の設備、レイアウト、保険請求事務をこなせる体制、それに必要なスタッフなど、始めからそれ相応の準備を整えている必要があります。

 

そのため、そうそうどこの治療院でもできるというわけではないのです。

 

このような背景から、鍼灸の治療院は、保険主体で行くのか、自由診療一本で行くのか、明確に分かれることが多いです。

 

bodytuneの場合は、1人治療院ということもあって、そこまで幅を広げるのが現実的に困難ですので、自由診療のみでやらせていただいているところです。

 

その分、お1人お1人の症状にじっくりと向き合い、1人治療院としてできることを最大限実現して行きたいと考えております。

この記事を書いた人

2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。

2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。

はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師

 

カテゴリー: 雑記. タグ: .
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