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首飾りと腕輪

" 雑記 "

2018年6月24日

このブログで何度か書いているとおりハリ弟子は昔エジプトに住んでいました。

 

「首飾りと腕輪」はそのエジプトの作家、ヤハヤー・ターヒル・アブドッラーが書いた小説です。

 

エジプトの小説はあまり翻訳がないのでそもそも読める機会がないのですが、これは訳が出版されていて今でもアマゾンに中古があるようです。

クリックでAMAZONのページにとびます。

『黒魔術』というタイトルですがいくつかのエジプト人作家の小説をオムニバス形式でおさめていて「首飾りと腕輪」もその中の1つとして入っています。

 

小説自体は重く暗い話です。

 

人間個々人の努力ではどうにもならない不幸が折り重なり、最後にはヒロインがかなり悲惨な方法で処刑されて終わります。

 

やり場のない読後感にさいなまれます。

 

ただそれにも関わらず文体がとても美しいのです。

 

まるで詩のような文章で書かれています。

 

手元に本がないので記憶が頼りですが、冒頭はたしかこんなふうに始まります。

 

葉 生い茂る高き木に

歌 口ずさむ風に そして

実りある大地の上の人間

その強きと弱きに

 

アラビア語の原文は読んでいないのでもしかしたら日本語の翻訳が美しかったのかも知れません。

 

まあでも元の文がまとう雰囲気に訳者が心を動かされ、原作に愛情をもって、それが表現できる日本語にしたのは間違いないと思います。

 

これを翻訳された高野晶弘さんはそういう方でした。

 

ハリ弟子が高野さんにお会いしたのは90年代のカイロでした。

 

日本人どうしが集まるとエジプトのやかましくて雑多なところへの誹謗合戦になるのが常でしたが、高野さんは1人静かに別のエジプトを語るのでした。

 

われわれ年のいかない学生たちにはついぞ知り得ない世界でした。

 

知り得ない世界でしたが、高野さんを通してわれわれもエジプトの表裏を知り、人への寛容を学び、その大地を好きになりました。

 

「その強きと弱きに」

 

作家の言葉であると同時に高野さんの言葉でもあるように思います。

 

今日、6月24日で高野さんが亡くなって14年になりました。

 

心よりのご冥福をお祈りいたします。

この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師。

 

カテゴリー: 雑記.
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