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鍼のリスク

" 雑記 "

2017年9月10日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

プロ野球の沢村選手が、鍼治療により長胸神経麻痺を起こした可能性があるとのニュースが出ました。

施術したのが球団所属のトレーナーであることから、球団として沢村選手本人に謝罪したとのことです。

 

鍼師として大変気になるニュースです。

「可能性」なので100%の真実はどこまで行っても分からないのでしょうが、医師の診断を経てあらゆる可能性を排除した結果、あり得るのがそれしかなかったのでしょう。

 

今後のためにも、どんな施術だったのか、せめて業界向けにでも教えて欲しいところです。

その辺りの詳細情報がなく分からないので、ハリ弟子なりに考えてみました。

 

長胸神経は第5~第7頚神経にそのおおもとがあり、腕神経叢を経て、第1肋骨を越えた辺りで長胸神経と名を変えて前鋸筋につながります。

 

理屈の上では、長胸神経になる前の頚神経や腕神経叢付近への施術でも長胸神経の障害が起こり得ますが、そうした太い神経に含まれる長胸神経部分だけを損傷するのはまずあり得ないので、普通に考えられるのは、第1肋骨より外下方で前鋸筋のあるエリアへの施術です。

 

そのものずばりの前鋸筋への施術でしょうか?

多分、それはないでしょう。ハリ弟子も前鋸筋への鍼は聞いたことがありません。

なぜなら、前鋸筋は肋骨にべたりと貼り着いていて、気胸(肺に穴が開くこと)になる可能性を考えるとリスクが高すぎます。

 

恐らく、肩甲下筋をねらった施術だったのではないかと思います。

肩甲下筋は肩甲骨の裏側(肋骨側の面)から上腕骨につながる筋肉で、肩の痛みがある時にアプローチする鍼灸師もいます。

 

やり方は、わきの下から肩甲骨の裏側に向かって鍼を進める方法と、患者さんに肩甲骨を立ててもらい(いわゆる立甲)背中側から鍼を進める方法があります。

わきの下からの鍼であれば、長胸神経の走行に直に当たって神経を損傷することもあるかも知れません。

 

もともと、肩甲下筋へのアプローチは鍼灸師の間では難易度の高い技術と考えられています。

でも、それは気胸のリスクがあるからです。肋骨のカーブを計算に入れながら、肩甲骨と肋骨の間という狭い空間に鍼を進め、かつ目的となる筋肉に当てるのが難しいのです。

神経を損傷するリスクをもって難しいと考える鍼灸師は多分いません。

 

神経は全身いたるところにあります。

今回のケースが示唆するのは、鍼により神経損傷するリスクは身体中どこにでもあるというけっこう重たい話です。

 

う~む、、

経絡治療のように皮膚表面にごく浅い鍼をするにとどめるか、あるいは同じ効果が期待できるのであれば鍼以外の非侵襲的な方法も選択できるよう習得しておくなど、鍼師も考える必要があるかも知れません。

 

以上、いくつもの仮説を重ねて考えてみました。

あくまでも推論なので、本当はまったく違う話かも知れません。

繰り返しになりますが、今後のために是非とも正確かつ詳細な情報が欲しいところです。

この記事を書いた人

2016年、東京練馬区の江古田にてbodytune鍼灸マッサージ院を開業。

鍼灸師、マッサージ師。アレクサンダー・テクニーク教師。

 

カテゴリー: 雑記.
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